【マンション管理組合 仕事】管理組合が、最も避けなければならないこと。

不断のメンテナンス

ここまで、管理費のこと、修繕積立金のこと、区分所有者の義務のことなどを書いてきたが、この当たり前のことが長くやり続けることが、最も大切なことだということを少し話してみたい。

 

マンションも人間も年をとるのであります。日本人の平均寿命は、男性で約80歳、女性では約90歳であります。鉄筋コンクリート造の寿命は65年の話をしましたが、まあ、あくまで何もしなければそんなものだと言っているだけで、正直、大規模修繕工事などでは中性化の対策などを行うことで、マンションの躯体部分の寿命は65年以上にはなると思われます。また、メンテナンスを必要とする機械部分の改修は定期的にパーツ類は交換されているので、エレベーターのかご自体の交換等は相当にお金はかかりますが、改修は可能なのであります。なので、マンションは、躯体さえ頑丈にできていれば、65年で寿命を迎えても、解体するなどとはならないのであります。

 

人間は、寿命で死亡するかもしれないですが、マンションはそのオーナーである区分所有者は変化するであろうけれど、メンテナンスが行き届いている限り、そう簡単に解体・消滅の憂き目にあうことはないのであります。

むろん、耐震強度が不足しているということで、どうしても解体して立て直す必要がある場合もあるかもしれないです。でも、そんな場合でも、多くは耐震補強工事で済ませることが大半であります。

 

つまり、マンションは、形状が陳腐化して、現代のスマートなタワーマンションのように見栄えがよいものとはかけ離れたものとなり、「これじゃな」という感じで、価値が減少することはあるかもしれないですが、それでも、しっかりと管理組合が機能して、メンテナンスを欠かさず行い、機能的にも現代のライフスタイルを実現できるものであれば、ニーズがゼロになることはないと思われるのであります。(タワーマンションは、それなりに問題をはらんでいるが、その話はまたいずれ。)

 

管理組合の機能不全はNG

しかし、マンションで最も恐ろしいことは、管理組合が機能せず、そのマンションのメンテナンスを行うに必要な資金を確保できず、躯体の老朽化、漏水の発生、機械類の停止等々が発生することが住民からマンションの売却を呼び、価格がどんどん下がっていくことであります。さらには、管理等の徴求がままならないほど延滞が発生していき、居住者がどんどん減っていってしまい、幽霊マンションになってしまうことが、最も恐ろしいことなのであります。そして、誰もいなくなったではシャレにならないのであります。

 

たとえは、あまりよくないですが、機能を徐々にでも向上させていかないと、昔の公共住宅のようにどんどん人が住まなくなっていくのです。ただそれだけでマンションの価値は下がってしまうと思われるし、みすぼらしくなっていくものなのであります。まさに負の連鎖である。

 

歳はとっても若々しく見える老人は好感が持てますが、活力を失った者は若者でも魅力を感じないものであります。同じことは、マンションでもいえることで、管理組合が機能して、マンションの定期的な維持管理をしっかりと行い、清潔でしっかりとした管理が行き届けば、それなりの価値は維持できるものなのであります。そのためにも、管理組合が十分の機能することが最も大切なことなのであります。

 

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