【マンション管理費、滞納】回収で大切なことは、滞納者との会話です。
対話の必要性
前回のブログまでに、マンション管理費等の滞納の回収に大切なことは何かを書いてみました。是非、お読みいただきたい。それで、読者の方もお分かりだと思うが、人間関係を維持しつつ、会話を続けることが大切だということは、わかっていることだけれど、それなりに難しいことなのであります。
しかしながら、滞納の初期から、競売寸前でも、どこの時点でも、対話に応じる姿勢を見せることはとても大切なことなのであります。
管理組合の目的は、管理費の一日も早い回収にあるのです。しかしながら、その回収には、それなりに時間と労力がかかるものであります。
そのなかで、もっとも時間と労力がかかる方法は、会話がゼロの方法だろうと思います。
つまり、自分たちだけでは解決できないので、公的な手段を使う訴訟などによる方法なのだと思われます。
むろん、訴訟も会話が途絶えたので、復活するために使用するという面もありますが、その前には、やはり、会話ができる素地を作ることが大切なのではと思います。
少しでも、対話ができれば、より早く解決の方向に向かうものと思われるのであります。
相手の立場を理解する
では、どのように会話をすればいいのでしょうか?
この辺になると、私の話よりも、もっと素晴らしい記事があることと思いますので、そちらも参考にしていただきたいのですが、まずは基本として、相手がどんな心情でいるかを考えることであります。
マンション管理費を支払っていないわけですから、
・嫌われているのではないか?嫌われるのは怖い。
・管理組合で話題になって、マンション中に、悪い噂を流されるのではないか?
・支払うといっても、信用してもらえずに、自分は裏切られるのではないか?
等々、要は、心を閉ざした状態にあるということであります。
このような状態の相手と話さなければならないのであります。
結構、大変ですよね。
面談時の態度
私は、心理カウンセラーではないので、うまくは話せないのですが、大体は以下のようになると思います。
・相手を認める。共感する。相槌を打つ。(「はいはい、そうですよね。分かります。私も同じような経験をしています。」)
・決して責めない。相手をコントロールしようとしない。自分のプライベートなことを打ち明ける。
・人目を避けて、少人数で会う。聞き手に徹する。
・笑顔でいる
以上のような点を注意して、相手の希望を打ち砕かないように会話をすることであります。
でも、個人的には、もっとも大切なことは、「終始、笑顔でいる」ことであると思います。
図を見てもらえばわかるとおもいます。
左の笑顔の人物は、言葉では、きつく「早く返せ!」と言っています。でも、顔が笑っているので、なんとなく印象が悪くない。でも、右の不機嫌な顔の人は、相手に対して共感を示した言葉を発しているにも関わらず、印象が良くない。
なので、終始笑顔でえれば、多少きついことを言っても、印象は悪くならないということであります。笑いながら、言いにくいことを言うということが大切なのであります。
よく、ドラマなので、借金取りが、威嚇するように、「早く返せ」などと言う場面がありますが、聞いている人は縮みこむだけで、決して明るい反応は示さないわけです。交渉される方が、自分の都合を前面に出して、感情のままに返済を迫れば、ドラマの借金取りと同じ光景が展開されるだけなので、返ってくるものも帰ってきません。
まあ、なので、「笑顔でいる」ことだけは忘れないで交渉してください。
目的は、原因を探ること
会話の目的は、滞納の原因は何なのかを知るとこであるので、会話の場で、結論を出すことをしてはいけないのであります。結論を出すのは、あくまで理事会であり、ひいては、管理組合総会で結論を出すことだからであります。
たとえ、理事長でも、その場で結論は出さずに、持ち帰り理事会で慎重に議論して結論を出すのがよいだろうと思われます。
当然ですが、原因によって、今後の方向性が大きく異なるわけであります。
そこで、滞納者の状態を判断して、専門家の意見を聞きつつ、その手段を効率的に考えていくことが、すべての関係者にとって、よいことだと思われるのであります。
なので、せっかくできた会話の場ですがそこでは結論を出さないことが重要なのであります。
ただし、滞納者の希望を奪うことはしないように話すことが大切です。頑張ってください。
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